「声にならなくても俺はお前の言っている事わかるぞ」
そう言ったらも子龍も目を丸くして驚いてたな。
いやぁ、あれには笑った笑った。
-肩書きは友人-
子龍の家の前に倒れていた女。
声の出ない女。
いつも笑みを浮かべている女。
それが俺の知っている。
「なぁ、声が出なくて辛いだろ?」
「
そんな事ないですよ」
子龍の留守、俺はよくの元を訪れる。
話し相手として。
こいつの言葉は俺以外はわからないから。
何となくそれに優越感を感じて。
「子龍と話したいんだろ?」
「
そうですね。声が出ないと伝わらない事もありますね」
仕事の邪魔をしているのは感じるが、俺は話し掛けることをやめない。
も邪険に扱わず、手は動かしながら俺の方を向きゆっくりと唇を動かす。
「
でも、いいんです。傍に居れる。それだけで幸せだから」
あぁ、はいはい。
お前の気持ちはとっくに気付いてますよ。
これだけ子龍に真っ直ぐ気持ちが向いてるのにあいつは全く気付かない。
俺も言ってやるつもりはないけどな。
「
ありがとうございます。気遣ってくださって」
「別に…」
「
馬超様は優しい方ですね」
そうかね。
まぁ、今の所はな。
俺とお前の関係は友人だからな。
素材 : 神楽工房 様